BatchServer 実行&デバッグwebtribe

1. バッチプログラムの実行

1-1. JCLの作成方法

Sequence Management Console で定義したバッチプログラムを実行するには、テキストエディターでJCL(ジョブコントロール言語)を作成します。一つのJCL中に複数本のプログラムを記述する事で、それらを連続して実行する事が出来ます。

以下にJCLの記述方法を説明します。

  1. コメント
    バッチ実行エンジンにコメント行である事を指示します。実行時にコメント行を無視します。コメント行は、"/,コメント文"を記述します。

  2. プログラムの開始と終了
    バッチ実行エンジンにプログラムの開始と終了である事を指示します。プログラムの開始行は"BEGIN"、終了行は"END"を記述します。実行エンジンはBEGIN行からEND行までをプログラム単位として随時読み込み実行します。

  3. プログラム名
    バッチ実行エンジンに実行するプログラムを指示します。プログラム名は"STEP,プログラム物理名"を記述します。バッチ実行エンジンは指示されたプログラムをリポジトリから読み込み、実行します。ラテックスファイルの作成・PDFファイルの作成は"STEP,platex"を記述します。

  4. 入力ファイル
    バッチ実行エンジンに入力ファイルを指示します。入力ファイルは"INPUTFILE,ディレクトリ名/ファイル名"を記述します。

  5. 出力ファイル
    バッチ実行エンジンに出力ファイルを指示します。ファイルは"OUTPUTFILE,ディレクトリ名/ファイル名"を記述します。

  6. 帳票定義ファイル
    バッチ実行エンジンに帳票定義ファイルを指示します。帳票定義ファイルは"FORMFILE,ディレクトリ名/ファイル名"を記述します。

  7. パラメータ
    バッチ実行エンジンにパラメータを指示します。パラメータファイルは"OUTPUTPARAM,パラメータ"を記述します。
    ラテックスファイル作成パラメータは"OUTPUTPARAM,platexディレクトリ名/platex.exe 入力ファイル名.tex"を記述します。
    PDFファイル作成パラメータは"OUTPUTPARAM,dvipdfmディレクトリ名/dvipdfm.exe -l 入力ファイル名.dvi"を記述します。

1-2. JCLの具体例

以下にJCLの具体例を記述します。

  1. データベース抽出プログラム例

    /,大分類マスタ抽出
    BEGIN
    STEP,LCLASS_SELECT_BAT
    OUTPUTFILE,work/lclass.txt
    END

  2. プリントファイル作成プログラム例

    /,大分類マスタ一覧表
    BEGIN
    STEP,LCLASS_PRINT_BAT
    INPUTFILE,work/lclass.txt
    OUTPUTFILE,lclass.tex
    FORMFILE,form/LClassPrint.frm
    END

  3. ラテックス例

    /,pLatex 実行
    BEGIN
    STEP,platex
    OUTPUTPARAM,c:/usr/local/bin/platex.exe lclass.tex
    END

  4. PDFファイル作成例

    /,dvipdfm 実行
    BEGIN
    STEP,platex
    OUTPUTPARAM,c:/usr/local/bin/dvipdfm.exe -l lclass.dvi
    END

  5. ファイルコピー例

    /,MoveFile 実行
    BEGIN
    STEP,MoveFile
    INPUTFILE,lclass.*
    OUTPUTFILE,print
    END
    //,End Job

    MoveFileはWebtribeで用意されているファイルコピープログラムです。INPUTFILEには入力ファイルを指定します。マスク指定が可能です。OUTPUTFILEには出力先のディレクトリ名を指定します。実行終了後は、入力ファイルは削除されます。

1-3. JCLの起動

作成したJCLを以下の手順で実行します。

  1. Webtribeが提供するバッチ実行エンジンを実行するバッチファイルを作成し、パラメータに作成したJCL名を指定します。
  2. コマンドプロンプトからバッチファイルを起動します。
    バッチ実行エンジンがパラメータに指定されたJCLファイルを読み込み、記述されているプログラムを順に実行して行きます。
  3. バッチファイルのサンプル


    ./image/jcl.jpg
 

2. バッチ実行エンジンログ

ジョブ実行時に異常が発生した場合は configファイル(RunBatchServer.wdg・RunBatchDBServer.wdg)にて log type="error" に記述されたパスおよびファイルに情報が出力されます。

2-1. ログ情報

ログ情報の内容は、サーバ実行エンジンログと同じ情報が出力されますので、APServerの実行&デバッグ を参照して下さい。

 

3. デバッグ方法

3-1. トレースモードの設定

ジョブ実行時に、バッチプログラムの詳細なトレース情報をログファイルに出力することが出来ます。

ジョブ起動時のバッチファイルのパラメータに"-TRACEMODE=ON"を指定する事によりcommon.wdgの"log path"に記述されたパス直下の"trace"ディレクトリに"プログラム物理名.log"のファイル名でトレース情報が出力されます。

また、"-TRACEMODE=OFF"の場合はトレース情報は出力されません。したがって、実行速度がトレース出力される時に比較し格段に速くなりますので、本番運用時には"-TRACEMODE=OFF"で実行するようにして下さい。