Compatビジネスルールについて


Compatビジネスルールとは

Webtribe1.0.xとWebtribe1.1(VisualFrame1.0.xとVisualFrame1.1)ではデータ型の取り扱いが変わり、
Listオブジェクトのデータ入出力により近い操作を行なうsetString()、getString()を標準の
メソッドとして提供しております。
それに伴い 標準ビジネスルールも1.1のメソッドを使用するよう修正されてます。
そのため 1.0.xで動作していたプロジェクトをバージョンアップした場合、実装の方法によっては
標準ルールで不正な動作が行なわれることがあります。
Comaptビジネスルールは、その問題を解消するために使用される 旧バージョンのメソッドを使用したビジネスルールです。


Compatビジネスルールを適応する場合

1.0.xから1.1にバージョンアップしたとき、標準ルールで下記のような動作をしている時は正しく動作されない場合があります。

  1. 同一行数のCOLTEXTアイテムを設定する必要があるビジネスルールで、異なる行数のCOLTEXTアイテムを設定した時

    例)
    WriteCsvFileFromItemのビジネスルールにて、

    アイテム1:C:\out.csv
    アイテム2:aaabbbcccdddeee
    アイテム3:fffggghhhiiijjj
    アイテム4:kkklllmmm
    と設定した場合

    1.0.xでは
    aaa,fff,kkk
    bbb,ggg,lll
    ccc,hhh,mmm
    ddd,iii,mmm
    eee,jjj,mmm
    というファイルが作成されましたが、1.1ではIndexOutOfBoundsExceptionが発生します。

  2. 入力、出力にTEXTを考慮して作成されたビジネスルールにCOLTEXTを設定した時

    例)
    GetTodayのルールにて出力アイテムに0件のCOLTEXTデータを設定した場合、
    1.0.xではCOLTEXTに現在日付を追加できていましたが、1.1ではIndexOutOfBoundsExceptionが発生します。
    (COLTEXTの1件目にデータを設定しようとしますが、COLTEXTが1件目のデータを持っていないため)


このような使用方法があった場合、1.0.xと同等の動作を行なうにはCompatを適応する必要があります。


Compatモジュールの説明

RuleCompat10.zipを解凍すると、次のフォルダとファイルが解凍されます。


Compatビジネスルールの特徴について

setString()、getString()等 1.1より追加された標準入出力メソッドを使用せず、
1.0.xより使用されているsetValue(),getValue()のメソッドを使用しています。
そのため、存在しない行をgetValue(int)で取得してもエラーは発生しません。
但し これらの旧メソッドは クライアント・サーバにより動作が異なるため
推奨はしておりません。

共通ルール等は1.0.xのルールをそのまま別パッケージで追加しておりますが、
クライアントルールに関してはJDKの処理が変わったこともあり、1.1のビジネスルールルールソースをベースに
***String()のメソッドを***Value()に変更しております。

また、1.0.xのルールを元に作成しているため、1.1より新たに追加された機能は使用することは出来ません。
(WriteCsvFileFromItemで 『-encode』指定を行なう、RoundValueで丸め方を指定する 等)


Compatビジネスルールの適用方法

Compatルールはリポジトリデータを操作します。
適用する前に必ずリポジトリデータのバックアップを取ってください。


Compatビジネスルールの適用には下記4つの手順を行なう必要があります。
  1. リポジトリバックアップ
  2. Compat用WedgeOMCのインポート
  3. Compat用jarファイルをCLASSPATHに設定
  4. ID付け替えSQLの実行

1.リポジトリバックアップ

Webtribe ToolClientにてALL Exportを使用して全データをExportして下さい。
もしくはリポジトリデータベースに直接接続し、リポジトリデータをDBExportして下さい。

2.Compat用WedgeOMCのインポート

解凍したモジュールについている、WedgeOMCをインポートしてください。
これには標準のWedgeOmcにCompat用のビジネスルールを追加しています。

Webtribeに反映させる場合は、Compth10xWebtribeOmc.xmlをインポートしてください。
VisualFrameに反映させる場合は、Compth10xWedgeOmc_v.xmlをインポートしてください。

3.Compat用jarファイルをCLASSPATHに設定

Compat用ビジネスルールのjarファイルをモジュールから使用できるように設定して下さい。

4. ID付け替えSQLの実行

CAMC・SAMC・HAMCに定義されているビジネスルールは、OMCのビジネスルールのIDを参照先として保持しています。
このSQLを実行することで、現在 製品の標準ルールを参照しているレコードを Compatルールを参照するように修正をします。

データベースへ接続をして、ConvertCompatClient10.sql、ConvertCompatServer10.sqlを実行してください。
VisualFrameの時はConvertCompatClient10.sqlを実行して下さい。

標準ルールへ参照先を復元する方法

compatルール適用後、標準ルールへ参照先を戻すときは
reversesqlフォルダ内に格納されているSQLを実行して下さい。

なお、SQLでの変換は全てのビジネスルールの参照が変更されるのでご注意下さい。
例えば『加算』を使用しているルールが3個、『v10x加算』を使用しているルールが5個存在するとき、
ConvertCompat******10.sqlを実行すると 8個のルールは『v10x加算』となります。
その後ReverseConvertCompat******10.sqlを使用しても、8個のルールは全て『加算』を参照するようになります。